こんな記事がありました。よくある、本の販促をかねてサワリを抜粋したWEB記事でありますが。
会社員をしながらFIREを目指すのであれば、人が驚くほどのハードワークも当たり前。本業を効率化し副業にあてる時間を生み出さなければ、いつまでたってもFIREは実現できない……。本記事では29歳でFIREを達成したヒトデ氏の新刊『1万回生きたネコが教えてくれた 幸せなFIRE』(徳間書店)より一部を抜粋し、副業でFIREするための「甘くない現実」をご紹介します。
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本業の仕事は手を抜いて、昼間から副業に勤しみ、帰宅後も副業に邁進。それで月に高額の副業収入があり、FIREに向けて一直線…という話のようです。記事を読む限り、とにかく要領がよく、よほど仕事が出来る人なんでしょうとは思いますよ。でもこの方はおそらく民間サラリーマンでしょう。公務員なら絶対無理無理。というか思い切り違法です。なぜなら、
仕事中も副業のことを考える
って見出しがありますが、そんなことやってる時点で職務専念義務違反だから。記事内容を引用してみましょう。
午前中の仕事の合間、健太郎さんは隙間時間を見つけては、記事のタイトル案と構成案を考える。会社のPCで自分のサイトにログインをしてはバレてしまう可能性があるため、手帳に手書きで、仕事のメモをするふりをしながら行われる。
彼の「一見仕事をしてるように見えるのに、実際は全然違うことをしている」スキルは、達人の領域だった。たまにトイレに行くふりをして、個室でスマホをいじりながら文章を書き進めることもある。
すごいよね。そしてこういう人は、仕事が自分に降りかからないように上手に振舞うわけ。
さらに、適度に手を抜くため、効率的に仕事を進めることに長けていた。
「健太郎さんの仕事っぷりは見事だね。重要な会議や上司からの依頼はしっかり対応してるけど、絶対に自主的に手をあげないし、早くタスクが終わっても次の仕事を取ってくることもない」
結局たくさんの仕事をこなしても、また新しい仕事が降ってくるだけで、ただ大変な目にあうだけだからだ。
仕事をこなした量でお給料や評価が上がらないなら、必要以上に頑張る必要性を感じないのは仕方がないことではないだろうか。
って書いてあるけど、
役所では、仕事がそれなりにできる奴にはどんどん仕事が降ってくる
から、無理ですよ。
望まなくても仕事がどんどん押し付けられ、身動きが取れなくなる。まあ、体を壊すか、周りが「あいつに仕事を振ると面倒だからやめよう」とあきらめるほどのポンコツ認定をされれば別ですが。
やるべき仕事を終えたら見事な定時ダッシュ
という見出しも、この記事にはあります。家に帰ってからもFIREに向けた副業三昧、ということです。
たしかに、仕事を極力受けない生活をしていれば、それも可能。でも、仕事を極力受けない生活自体、公務員だったらそもそも可能なのかという問題があります。
もちろん、あくまで建前の話をすれば、我々は、自分の時間を売って労働に充て、お金を稼いでいますので、所定労働時間内で終わりきらない量の仕事は、追加のお金をもらってやってもよいですし、お金もいらないと割り切れれば、仕事を拒否することもできます。
しかも、リストラされるほど無能ではなく、時間内はきっちり働くのであれば、クビにはされにくいです。
そういう生き方ができれば、たしかにFIREの道へ一直線かもしれません。ただ、それが幸せな人生かと言わるとそれなりに疑問が残る気がしますね。