本当に貧乏なわけではないのに、子どもを泣かせてまで投資にお金をぶち込むべき?
投資でお金を貯めて、定職を早期で辞める「FIRE」。
その最大の鉄則といえば、無駄遣いをせず生活費は最小限に抑え、それにより余ったお金は貯蓄、ではなく投資に回し、とことん膨らませていくこと。言い換えれば、物欲を極限まで抑え、ある意味修行僧のような生活であるともいえます。
目指すべき生活スタイルとしては、ミニマリスト、あるいは実家でパラサイトシングル。
このように生活を節制することによるストレスは、将来の夢を見ることで解消。それでも解消しきれない分は、たまの贅沢(一点豪華主義)で解消。そんなことがセオリーだと言われます。
でも、どうやってもこのやり方を実践できない人がいます。すでに扶養家族がいる所帯持ちの人です。独身ならば、自分だけの判断でいくらでも節制することができますが、扶養家族がいると、ある程度は彼らのためにお金を使わないといけませんので、支出の最小化といっても簡単ではありません。実際のところ、どこまで生活費を使うか、節約するかの線引きが、結構なジレンマになります。
実際、私なんか、家族連れでファミレス行ったとき、毎回ドリンクバーをつけるのかどうかで家族と揉めます。子どもにせがまれて、それを拒む心苦しさ。
いっそのこと我が家が本当に貧乏でお金がなければ迷いはありませんが、なまじお金に余裕があるだけに、自分のポリシーで家族に節制を強いるのは、生半可ではない葛藤を抱えることになるのです。
そんなことを続ければ、当然精神的に疲弊していきます。独身自宅暮らしの人でさえFIREへの道は苦しいのに、所帯持ちとなればなおさら苦難の道なのです。
そんな中、そこに差してくる一筋の光明があります。
FIREを少しでも解消する最大の手段、それが株主優待
世の中には、いわゆる「家族サービス」で求められる飲食やレジャーに関する株主優待を行っている企業がたくさんあります。こうした企業の株を買い、得られた金券や割引などを使えば、家族サービスに際して、自分の身銭を切っている負担感を減らすことができます。家族サービスを維持しつつ、支出抑制も図れる。一石二鳥ですよね。
先日、サイゼリヤショックの話を書きましたが、私はまさにこの点で、有力な節約手段を失ったショックが大きかったのです。とはいえ、まだまだ他に役に立つ株主優待はたくさん残っているので、これからしばらくは、株主優待を活用した支出の節約について、企業ごとに紹介していってみようと思います。