JR東の「オフピーク定期券」の広告を見て

こんな広告、駅とかネットで見たことないですか?

鉄道会社とすれば、平日朝の通勤ラッシュ時間帯の輸送量のピークを少しでもなだらかにできれば、人員・車両運用が平準化でき、経営効率化につながります。そのため時間別運賃を導入して、通勤ラッシュ時間帯を外した早朝や遅めの時間に乗車する人のために安い定期券を発行することで、オフピーク通勤へ誘導しようとした施策、それがオフピーク定期券。そう考えれば悪い話ではありません。

ところが、2023年3月に発売開始されたオフピーク定期券の割引率が大したことなくて(通常定期券の10%OFF)、あまり普及しなかったんですよね。そこで、去年の秋から15%OFFに値下げして、大規模なプロモーションを打ってテコ入れを図っています。

でも、私はこのプロモーション、微妙だと思うんですよ。なぜなら、定期券って、確かに個人で買うけど、カネを払う(実際に負担している)のは個人じゃないでしょ。サラリーマンだったら勤め先(雇用主)ですよね。

通常、職場に住居届とか通勤届なるものを出して、会社が認定したルートで、通勤費用を会社が持ってくれる(給料のほかに通勤手当を出してくれる。通勤手当は仕事に伴う費用弁償の扱いだから非課税)というものでしょう。

だから、会社には通常定期券を買ったと申告しておきながら、実際はオフピーク定期券を買って差額を懐に入れるのは、ほとんどの社内規則でも認められてませんし、なにより税務上もダメなのですよ。

もちろん、会社が経費を浮かすために社員にオフピーク定期券を買うように指示し、実際に勤務時間帯をそれに合わせたのなら、それはそれでありでしょう。

オフピーク定期券の弱点は、ピーク時間帯に乗車すると、定期券は無効となり、普通にスイカ乗車券の運賃を引かれます。これって大きなデメリットです。定期券というのは今風に言えば電車のサブスクリプションですよね。でも、その例外がちょっとあるだけで、15%OFFなんてあっという間に吹っ飛んでしまいます。

もちろん、サラリーマン向けの訴求として、Suicaでオフピーク定期券を買うと、普通の定期券を買う時よりJREポイント還元が高い(+5%)という訴求をしています。

でもね、上記のリスクもあるし、会社からオフピーク定期券を買え、それしか手当は出さないぞと言われない限り、普通の人はオフピーク定期券を買うことはないですよ。乗る時間間違えたら出費のリスクがあるんだもん。

だから、オフピーク定期券の広告を、一般ピープルを対象に打ったところで、効果はゼロとは言わないけど、かなり小さいんではないですかね。

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