育児休業中(今年2月までの約1年半)に中古車62台を転売するなどの副業を行って約2億円を荒稼ぎしたとして(といっても利益ではなく売上)、福島県内の税務署に勤務する20代の職員が、副業禁止違反・信用失墜行為などを理由に停職1か月の懲戒処分を受け、本人はすぐに依願退職したというニュースが4月下旬に流れました。
副業に詳しい人には常識ですが、継続性・事業性のないオークション・フリマ収入については、年20万円までは申告不要です。しかしここまで長期・大規模に行うと、所得の申告は間違いなく必要でしょう。ゆえに転売益が適切に納税されたのかが気になるところです。
そこは報道では明らかになっていないのですが、本件が仮に脱税もセットの不祥事ならば、さすがにその点も含めて発表せざるを得ないはずなので、おそらく納税はきちんとしていた可能性は高そうです。
ちなみに、本件は内部通報がきっかけで発覚したというのですが、まさか本人が職場の同僚に自慢していたとは思えないので、正直に申告したがゆえに身内にばれてしまったということなのかもしれません。
それにしても、こんな副業を続けてしまったのでしょうか。
どうやら、本人が元々車好きで、中古車を入手して売れていく様子が楽しかったようで、止められなくなったとのこと。だったら本業辞めちゃえばという話になりますが、育休ということもあって、子どもを産んだ奥さんが、将来の安定を期待してしまい、本人が言い出せなくなってしまったのかもしれません。
なお、このニュースを受けたSNSの反応は意外にも、ここまでの才覚があるなら国税を辞めて民間でバリバリやればいいという好意的なものが多い、という指摘もあります。
実際のところは本人にしかわかりませんが、仮に依願退職しても妻子を路頭に迷わせないのなら、まだよいのかもしれませんね。