【しくじり裁判官】インサイダーで小遣い稼ぎする誘惑を抑えられない人に、法の番人は任せられないよ

先月(10/19)、驚きのインサイダー取引疑惑のニュースが入ったことをみなさんはご記憶だろうか。

金融庁へ出向中の裁判官(出向に伴い、身分は行政官扱い)が、立場上入手できたTOB関係の資料から、関連銘柄の株取引を行って数十万円以上の利益を上げた疑いが持たれているのだとか。

この件を受けて、本人は現在金融庁の別の部署に異動しているというが(報道によると秘書課付。事実上の待機ポストなので、「何もするな」=謹慎ではないか?)、もしインサイダー関与が事実ならば、制度上、出向中のため弾劾裁判にはかからないようだが懲戒免職ものだろう。こんな人が裁判官に戻ったら、正義や公正を裁判所に託すことができなくなるからだ。

さっさと懲戒処分していただきたいものだが、続報を見る限り、刑事事件にもなりそうである。公務員の株式投資自体は違法でも何でもないのだが、やり方が違法だと、株式投資自体が違法だという誤解を生み、合法副業の肩身が狭くなってしまうので、ホント困った話である。

ちなみに、公務員ではないが、株取引のプラットフォームを提供している東京証券取引所の社員が、やはり職務上知り得たTOB情報をもとに親族に株取引を勧め、利益を上げさせていたというインサイダー事件も同時期(10/23)に報道され、こちらも社会を震撼させた。親族に伝えてやらせればバレない、と考えたあたりが一層悪質に思える。

当初は、親族の得た利益は数十万円程度だとみられていたが、続報を見ると600万円ともいわれている。

いや、額の多寡は問題ではない。とにかく、一部の人だけが知る情報で、市場を歪める「ズル」をしてはいけないというのが、インサイダー規制の趣旨だから。

件の東証社員も社内異動となっているが、事実上謹慎させた上で懲戒免職は避けられないだろう。

ほんと、困った副業者たちである。

Follow me!