FXを副業・投資としてお勧めしない理由①

当サイトでは、公務員の副業として不動産投資をお勧めしない理由をシリーズ投稿しているが、今回、FXをお勧めしない理由もシリーズ投稿することにしてみた。

①他人のシカバネ・不幸の上に資産を築きたいか?

よく言われることだが、FXは、そもそもの仕組みがゼロサムゲーム(勝者がすべて取り、敗者はすべてを失う)である。

より具体的に言えば、為替(異なる国・地域の通貨の売買)をやり取りで利益を上げるということは、その裏で損をしている人がいるということを意味する(少なくとも確実に儲かるのは、売買で手数料を取っている人たちであるが)。

つまり、FXで儲けた、という人は、誰かを踏み台にした結果なのだ。

もちろん、それだけをもって、公務員の副業としてやるべきではない、とは言わないし、信用失墜行為だなどというつもりもない。

しかし、FXはそういうものだという認識を持てば、人の心がある人なら手を出しにくい投資手段ではないか。

いや、そもそもFXは投資であるかさえ疑わしい。

②FXは投資ではない、投機だ。

FXは利殖手段ではある。しかし投資ではない。投機だ。

どれだけ理屈を立てて売買戦略を練っても、FXには不確実要因が多すぎる。もちろん株式にも不確実要因はあり、必勝法はないが、FXはそれとは比較にならないほど確定要因があるのだ。

株式と決定的に違う理由は、売買に参加しているプレイヤーが余りにも多いことである。

株式相場というのは、その銘柄に興味がある人(投信などに組み込んだ機関投資家を含む)しか取引に参加しないが、為替取引は、金稼ぎを目的にFXをやる人だけでなく、本来目的として、国を超えたモノやサービスの売買(貿易)をする人も決済に使う。もちろん国家も、さまざまな発言や統計値の発表でレートに影響を与えてくるし、最後の手段として公的資金を投入して為替介入したりすることもある。

すなわち、一企業の株式なんかに比べて、為替レートというのは、価格変動に影響を与えるプレーヤーが余りにも多いのだ。

膨大なプレイヤーが、それぞれの思惑で(いわ、思惑なんかなく、やむを得ない人もいるだろう)、売りまたは買いを入れる。そんな多くの巨大で複雑な要素の合成結果といえるであろう「上げ下げ」を予想して、儲けようなんざ、ギャンブル以外の何物でもないのだ。

投機=「不確実だが当たれば利益の大きい事をねらってする行為」

どんなに理論を立てて予想しようにも、市場はそれと関係ない動きをすることが多い。

要するに、サイコロを転がした結果を当てる丁半博打と同類だと、私は思う。

でなければ、誰でも儲けられるはずだし。

いや、前述のとおり、結局ゼロサムゲームである時点で、みんなハッピーになることはあり得ないのだ。

③ポジションを持ち続けると精神安定できない(利益確定・損失確定のどちらも難しい)

FXという「投機」商品の取扱いが難しいと私が考える理由の1つに、ポジション(自分の日本円資産余力を使って外貨の購入or外貨を借りた空売りが入った状態)を持ち続けることが、精神衛生的に難しいことがある。

FXとは、単純に言えば、安く買って高く売る(または高く売って安く買い戻す)なので、自分が最初に買った(売った)ところを基準に、その後のレートの変化を気にする生活になってしまう。具体例を出すと、

①レートの変化で含み損が発生したら、損が縮小する方向に戻れ戻れと願い、祈る生活になる。

②含み損が拡大しても、そこで損切りすると損失が確定してしまうのが嫌で、損切りしないままでいると、さらに損失が拡大していくことがある。

③損失が拡大し続け、預けている資金との関係で設定されている限度額に到達すると、預けている資金がすべて没収されて取引終了となる。限度額に近い所をフラフラすると、生きた心地がしない。一回限度額を超えて全額没収されたあとに、レートが逆方向に戻っても、没収されたお金は戻ってこないが、限度額を超えずに首の皮一枚で命がつながり、復活することもある。これが損切をためらう最大の理由である。

④含み益が発生したらしたで、もっと儲かるかもと思って利益確定ができない。

株式投資で、FXに似た「信用取引」をやる人の場合、宵越しのポジションは持たないと決めている人がいる。なぜなら、寝ている間や、朝起きたときにに何かあって急激な価格変動があるのが怖いからだという。FXをやるということは、それを続ける生活になる。いや~、まともな精神の人なら持たないだろう。

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